第98回目 ’07/01/02/ 製作者のひとり言
 明けましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
本年もシーガーデン共々、こちらのサイトも宜しくお願い致します。

皆様にとって、このお正月はどんなお正月ですか?
挨拶が忙しかったですか?寝正月ですか?
我々はもちろん水の中でございます。

 年明け早々、めでたい話の一つでもしておきたい所ですが、
そんな良いネタも無いので、
懐からネタを掘り出すしかありません。
そんなこんなで今回は。
【スマートダイバー養成講座】を開催致しましょう。
お正月気分をダイビング方面へシフトさせて下さいね。

 まずはお題を。
「ウエットスーツの脱着方法」について、今回はお話させて頂きます。

 ウエットが着にくい、脱ぎにくい。
そんなお声を良く耳にしますが、
私はかれこれ、15年近く潜っておりますが、
スーツの脱着に苦労した事はありません。

「そりゃ、貴方は細いから・・・。」

そうそう、スーツを楽に着るにはまず体を・・・。って。
そんな身もフタも無い話はしません。(笑)

そもそも、きちんとオーダーされたスーツを着るのであれば、
各個人の体型に合ったスーツのはずです。
それなのに、スーツの脱着に個人差が出るのはおかしいですよね?

 では、苦労される方との違いはどこにあるのでしょうか?
そのためにはまず、スーツの生地による特性を知る必要があります。
以下の表をご覧下さい。

生地の種類 保温性 強度 乾いた場合の
肌との摩擦
濡れた場合の
肌との摩擦
スキン(ゴム) やや高い 弱い 強い 弱い
※メタルスキン(SCS) やや高い 弱い より弱い 弱い
ジャージ(布) 低い 強い 弱い 強い
※保温素材(起毛等) 高い 強い 弱い 強い
※ほとんどスーツの内側の生地として使用される
摩擦に関しては:摩擦が強い=滑りにくく着にくい

 今回注目して頂きたいのは、摩擦の部分です。
勘違いされている方が多いのですが、
全てのスーツは濡らせば、
着やすくなるというのは間違いです。

特にジャージ生地を濡らして着ようとすると、
抵抗が非常に大きくなります。
例えば、洗濯をした後、生乾きの洋服を着るのと、
完全に乾いた洋服を着るのとでは、
どちらがスムーズに着る事ができますか?
と、考えればお分かり頂けますでしょうか?

 乾いている時に、
着やすくなるスーツもあるのはお分かり頂けましたね?
ですが、連日ダイビングをする時などは、
完全に乾いているスーツを着るのは難しいでしょう。
また、夏場など肌が汗ばみやすい環境では、
体の水分をスーツが吸ってしまい、
せっかく乾いていたスーツを着るのも一苦労です。
さらに、力の弱い女性などは、
スーツを引っ張り上げる事すらできない場合もあります。

 こういった場合にはどうすれば良いのでしょうか?
ここからがスマートにスーツを着る為の方法です。
それでは、手順を追ってスーツを着てみましょう。

今回は私の体を実験台にしております。
(スーツは内側がジャージ生地/外側がスキン生地となっています)

@とりあえず足首までは気合で出します。
 (ファスナーがついていれば楽なんですけどね)


Aここから無理に上に引き上げても、濡れたジャージは抵抗が強く、
 なかなか上がって来ません。そこで、お水を投入します。


Bここで、湿る程度の少量のお水では全く意味がありません。
 スーツが伸びてタプン・タプンにお水が溜まるまで入れます。


Cお水によってスーツが押し広げられました。体とスーツの間に、
 スペースが確保できましたので、一気に上に引き上げます。
 私の場合は、下に溜まっているお水を全体に行き渡らせる為、
 軽くジャンプした瞬間に、一気にスーツを引き上げてしまいます。

えい、

ヤッ!っと。

Dお水を通して、各部位の微調整をします。


あとは、袖の部分も同じように、手首まで出して、
お水を注いで着るようにすると随分と楽になります。

※ホースなどの水圧でも、あんまりお水を投入しすぎると、
スーツの生地を痛めてしまうので、投入するお水の量は程々に。

 皆さんが行わないのはB・Cの部分なんですよ。
お分かり頂けますか?
スーツは濡らすのではなく、広げるのです!
この方法であれば、スーツの生地の種類を問わずに、
スムーズにスーツを着る事ができるはずです。
さぁ。おうちのお風呂で早速練習ですっ!(笑)

 ただ、この着方に関しては、
お水が多めに使用できる場所に限られます。
お水の少ない海外や離島では、
ガンガンお水を使う訳にもいきませんので、海水面で着たりして、
豊富なお水を使用できる状況を工夫してみましょう。

 私のスーツの場合、
船上・陸上での保温性を重視しておりますので、
表側がゴムの生地になっております。
ですから、脱ぐ時にも一手間かける必要があります。
前述の表を見て頂くと、今度は濡れていると滑りやすくなりますので、
パシャパシャお水をかけてから、脱いで行きます。
これも大量のお水の中、
海や浴槽の中の方が圧倒的に脱ぎやすくなります。

 ちょっとした工夫で、鬱だった作業もずいぶんと楽になります。
慣れれば一発でスパーンッと着れる様になりますよ。
あんまり力を入れすぎて、
スパーンッと切れちゃわないようにして下さいね。(笑)

 ちなみに。
今回の撮影は自分一人で行っております。
それを証拠に最後の3枚の写真の右下の角に、
三脚の脚が写ってますよね?
セルフタイマーや、カメラの連続シャッター、スポーツモード・・・etc。
カメラの色々な機能をお借りして撮影しました。
2人でやれば、ものの数分で終わる作業なのですが、
これを1人でやる所が、私らしさなのですよ。(笑)

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